「収入>支出」から自由を考える 〜金回りと欲望の正体〜
収入>支出。
これは、お金に関する本では必ず出てくる基本のき。
それだけでなく、現実にこれを意識した生活を続けることで、私自身の金回りも確実に良くなったと実感しています。あなたも、少しずつ変化を感じていませんか?
この「収入>支出」は、お金の扱い方の“基礎体温”のようなもの。平熱が整っていないと、どんなに素晴らしい資産運用の話も空回りします。
でも、これだけで十分なのか? という問いが、最近、私の中で湧き上がってきたのです。
ロバート・キヨサキの問いかけ
『金持ち父さん貧乏父さん』というタイトルを聞いて、あなたはどんな感情を抱きますか?
私は初めてこの本を読んだとき、「資産」と「負債」の定義にハッとしました。
お金を増やすものが資産で、減らしていくものが負債。これは、家計簿には載らない感覚の話でありながら、妙にリアルで納得感があった。
さらに印象的だったのは、「まず自分のために使う」という考え。収入があったとき、他人のために使ったり、請求書に消えていく前に、自分の“好き”に投資せよというメッセージ。これは、ちょっとした革命です。
橘玲の冷静な眼差し
一方、橘玲さんの『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』は、より構造的にこの問題を見ています。
彼はロバート・キヨサキのエッセンスを、次のような方程式に要約しています。
資産形成=収入-支出+(資産×運用利回り)
なるほど、理にかなっている。しかも橘さんは、この「運用利回り」部分には個別性が強すぎて、万人に効く方法ではないと明言します。これが、冷静な現実です。
たとえばロバート・キヨサキが成功したアメリカの不動産投資。同じ時代の東京では、制度やタイミングが違って、うまくいかなかった。
つまり、方程式の後半部分は「誰にも再現できるものではない」という冷徹な指摘。
私たちができる確実なこと
じゃあ、何が確実なのか。
それは、前半部分。収入を増やし、支出を減らす。
私も実際に、この2つのシンプルなアクションで金回りを良くしたのです。
だけど、ここで立ち止まって考えてしまった。
本当に、それだけでいいのか?と。
お金の「流れ」が止まるとき
この2つだけだと、どこかでスケールが小さくなってしまうんです。
縮こまって、どんどん尻窄みに。結果として、息が詰まって、イキイキと生きられない感覚が出てくる。
特に、私のように過去にお金で苦労した人間は、「もったいない」という呪いに取り憑かれがち。
財布を握る手に、力が入ってしまう。欲しいものに対して「本当に必要か?」と自問してしまう。
イキイキのルールはこれだ
そんな私に風穴を開けてくれたのが、小田桐あさぎさんが教えてくれた名言。
「迷う理由が値段なら買え、買う理由が値段ならやめておけ」
どうですか? ドキッとしませんか?
このルールに従って、自分の欲望に素直になる。欲しいものは堂々と取りに行く。
それが、イキイキの第一歩だと私は思い始めました。
投資という「生き方」
ただし、それは浪費ではない。お金を減らすものと増やすものをしっかり見極めることが大前提です。
そしてその選別眼を持つためには、実際に投資をしてみることが必要です。
投資はギャンブルだ、とよく言われます。私もそう思います。
でも、それは野放図なギャンブルではなく、勝率を上げるための情報収集と、損失を最小限にするためのルール設定が可能な“戦略的ギャンブル”です。
私のいまの投資状況
・NISAの成長枠で日本株(高配当)を少し
・iDecoで積み立て中
まだまだ小さな一歩ですが、ここから新興国やETFなどにも目を向け、独自の(資産×運用利回り)を実現していきたいと思っています。
まとめ:生き金を使おう
結局、収入>支出という基本に立ち返りながらも、
「何に使うか」「どう使うか」で、あなたの人生は大きく変わっていきます。
不要な節約ではなく、必要な投資。
ただのお金ではなく、生き金。
その選択が、次のステージの扉を開く鍵になる。
参考文献
- ロバート・キヨサキ『金持ち父さん貧乏父さん』(筑摩書房)
- 橘 玲『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)
- 小田桐あさぎ『「私、ちゃんとしなきゃ」から卒業する本で』(WAVE出版)

愛知県春日井市 在住
1973年3月10日生まれ